COLUMNコラム

飲食店開業前に知っておくべき基礎知識 外食産業のいまと生き延び方

現在の外食産業

このブログでは新たに店舗を出そうとしているオーナー様向けへ様々な情報やトピックを発信しています。

今回は客観的なデータとして、現在の外食業全体がどのような傾向にあるのかということを見ていきたいと思います。

一般社団法人の日本フードサービス協会が出している資料によると、平成29年における外食産業の市場規模は前年比で0.8%ほど増加しており、全体で25兆6561億円と言われています。

特にファーストフードの業界は4年連続で前年を上回っており、外食産業は日本社会全体で緩やかに上昇傾向にあることが言えます。

その一方で増える撤退率

上記のように外食産業は成長している状態なので、開業するには良い時期のように思えます。しかし、実際には撤退率に関して他のどの産業よりも高くなっているというのも事実です。

その原因として参入率の高さが一つ挙げられるでしょう。
上で述べたように外食業全体として緩やかな上昇傾向にあるため、その市場への参入者が多いと言えます。
需要が増えている一方、供給も多くなっているために廃業率が高めになっているということが一因として考えられます。

外食産業では約10%が新設と言われおり、平成18-21年にかけて新設事業所の数は75,154件ということが出ています。
同時に同じ平成18-21年にかけての廃業事業所数を見てみると 8,850件ということが出ています。
この期間の開業率が11.2%なのに対し、廃業率に関しては24.4%というデータが出ており、開業する率よりも廃業する率の方が高いということが言えるのです。

一見、外食業を始めることは簡単に見えるのですが、データを見ると決してそうではないということが言えます。

飲食店で差別化すべき6W2H

このように競走が激しい飲食業界で生き残っていくためには、他の飲食店と比べて明確な差別化しなければなりません。
つまり独自の「コンセプト」を持つということが、やはり非常に重要な鍵になってきます。

しかし、その唯一無二の「コンセプト」はどのようにして作って行けばいいのでしょうか。

その要素が「6W2H」にあると考えることができます。
6W2Hは英語の授業で習ったのを覚えている方もいるかもしれませんが、Who(誰が)、Whom(誰に)、When(いつ)、 Where(どこで)、What(何を)、Why(なぜ)、How to(どのように)、How much(どれくらいで)ということです。

これは飲食店に当てはめると「スタッフ」、「ターゲット」、「営業時間」、「立地」、「提供商品」、「経営理念」、「業態」、「価格」などにそれぞれ当てはまります。

「6W2H」の問いに対して自分なりの答えを導き出すことで、最適なコンセプトの解を見つけられるのです。
私たちクリアデザインでは空間の差別化を行うことで、競争の激しい飲食業界をサポートしています。