COLUMNコラム

観光客からみた飲食店出店のポイント〜街に溶け込む「入りたくなるお店」を作るには

観光ベースの出店プラン

飲食店出店にあたり、ターゲットとして重要視される「観光客」。特に東京都心部では、2020年のオリンピック需要を見込んで、近年続々と国内外の観光客に向けた飲食店がオープンしています。

本記事では、首都圏・東京に出店するにあたり、決して無視することのできない「観光客」の目線から見た、飲食店出店時のポイントについてご紹介します。

Point1.地域性を活かした魅力創出

まず、出店時のポイントとして、その土地の地域性を活かした魅力づくりが挙げられます。日本全国から訪れる観光客は、「東京ならでは」「都会ならでは」の体験を求めて訪れるからです。

例えば、JR代々木駅に位置する「代々木Village」。緑豊かな施設内に、5つの飲食店・3つのライフスタイルショップが並びます。新宿に近い立地ながら、代々木公園など緑が多い環境を活かし、テラス席や、全開放できる開口を設えることで、飲食をしながら施設内の自然を大いに感じられる作りになっています。

また、外装や内装、テーブルなどにも木が使われ、施設全体の統一感を創出しています。このようにすることで、地域性を活かしつつ、それを設えに取り入れた店舗設計が可能になります。

Point2.アクティビティの場としての役割

東京に訪れる観光客の目的は、食に限らず、観光地巡りやイベント参加など、アクティビティが主になります。そのため、観光客ターゲットの飲食店を考えた場合、飲食の空間にも、アクティビティやカルチャーなどが楽しめる店舗設計が求められます。

例えば、アート作品が店内に展示されたカフェの場合、そこはただ食事をする場としてだけではなく、アートを眺めてその空間を味わう「ギャラリー」のような役割を同時に果たします。ショップなどを併設する場合は、来店者の目的に応じて動線を分割し、エントランスは街に開かれた場所として映るよう、広く取ることが重要です。

また、コンサートやワークショップなどの開催も観光客にニーズがあります。その場合は、ステージと観客を分離できるよう、テーブル・椅子などを可動式にすることで、空間の自由度が高まり、フレキシブルに対応できるようになります。

Point3.飲食店のテーマパーク化

観光客の心理としては、限られた滞在日数の中で、できる限り様々な種類の食事を楽しみたいと思うもの。その心理を活かした飲食店の形態が、フードテーマパークです。

例えば、JR新横浜駅に構える「新横浜ラーメン博物館」や東急東横線自由が丘駅に建つ「自由が丘スイーツフォレスト」。ラーメンやスイーツといったカテゴリーにターゲットを絞り、複数の店舗を取り入れることで、「食べ比べ」の回遊性を実現した施設です。

テーマパークにおいて、外観・内観デザインは重要であり、統一感を生み出す方法として、「ブルックリンスタイル」など、あるモチーフを取り入れて作りこむ手法が挙げられます。

街の景観に馴染ませる方法としては、植栽を取り入れる・色彩ルールを設ける・建物高さを抑える等が挙げられます。テーマパークとしてブランディングを行うことで、非日常感を演出することもできるので、観光客にとって「訪れたい場所」にすることが可能です。

足を運びたくなる店舗を実現するために

観光客から見た飲食店出店のポイントについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

弊社クリアデザインでは、飲食店の設計を数多く手掛けており、お客様のイメージを最大限に活かした店舗作りのお手伝いをさせていただいています。

今回ご紹介したポイントの他にも、様々な視点からアドバイス・サポートさせていただきますので、飲食店出店でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。