COLUMNコラム

飲食店の空間デザインを考える際に使える「デザインの原則」をおさえよう

人を呼び寄せる飲食店の「デザイン」を仕上げるために

飲食店にとって料理やサービスが大切であることはいうまでもありませんが、内装が重要な意味を持つことも少なくありません。洗練された空間デザインはお客様の関心を強く引きつけるだけでなく、心地よく過ごすうえで決定的な要因の一つとなり、再来店したいと思うきっかけとなることがあります。

洗練された空間デザインといってもさまざまですが、おしゃれなインテリアとされる店舗に共通しているのが、明確なコンセプトがあり、そのコンセプトに基づいて入口から客席、提供される料理の内容、サービスに至るまで、統一感を持っていること。お客様に対して独自の世界観をわかりやすく直感的に伝える必要があります。仮に明るく開放的な空間設計が実現していたとしても、統一感を欠いてどこかちぐはぐな印象を受ける場合、お客様は居心地の悪さを感じてしまい、空間デザインは成功しているとはいえません。

すぐにわかるデザインの「原則」を理解して生かす

わかりやすく直感的なデザインにはいくつか原則のようなものがあります。

奇数の法則

たとえば、奇数の法則が挙げられます。奇数を基調としたデザインには、調和や視覚的な面白さが宿るといわれています。奇数で並べられたりグループ分けされたりしている事物は、偶数の場合に比べて人が本能的に魅力的に感じ、風景が記憶に留まりやすいというわけです。

ただし、奇数の法則はあくまで基本的なルールであり、あらゆる事例に当てはまるわけではありません。ケース・バイ・ケースで取り入れるとよいでしょう。

フォーカルポイントを決める

空間のフォーカルポイントを決めるのも一つの方法です。フォーカルポイントとは、室内に入ったときに多くの人が注目する傾向があるもののこと。その周辺、あるいは空間全体がそのポイントを引き立てるために配置されます。

フォーカルポイントの例としては、外を見渡すことができる大きな窓や暖炉、アート作品、大きな家具などが挙げられます。フォーカルポイントを際立たせるように空間を組み立てていくことで、まとまりのあるインテリアに仕上がります。

ネガティブスペースを活用する

ネガティブスペースを活用することで、洗練された空間を演出することができる場合があります。ネガティブスペースとは、ものを置かない空白的な領域のこと。あえてネガティブスペースを作ることで、フォーカルポイントを強調したり、空間全体がごちゃごちゃした印象になるのを防いだりすることが可能になります。

光をうまく重ねる

さまざまな照明を重ねて使用するのも効果的です。照明は大きくアンビエント照明・タスク照明・アクセント照明と3タイプに分けることができます。それぞれ簡単に説明すると、アンビエント照明は頭上から照らす光のこと、タスク照明とは食卓を照らす光のように特定のタスクが与えられた照明のこと、アクセント照明とは特定の物を引き立てるための照明のことです。

これらタイプの異なる光を重ねることで、空間に奥行きが生じさせることができます。コンセプトに合わせて、うまく活用するとよいでしょう。

コンセプトから一貫した飲食店の設計を

クリアデザインでは、洗練されていて、なおかつ誰もが過ごしやすい、集客にも効果のある店舗作りをコンセプト立ち上げの段階からお手伝いしています。新店舗出店をお考えのオーナー様はぜひご相談ください。