COLUMNコラム

飲食店の空間演出にとってかなめとなる照明デザイン

飲食店の業態・業種に最適な照明デザインを

照明には、高い空間演出機能が備わっており、照明デザインで空間の雰囲気が大きく変わります。とくに飲食店では、業態や業種に最適な照明を選ぶことで、大きな効果を発揮することになります。たとえば、客単価が比較的低い飲食店では、昼白色の蛍光灯などを用いて白っぽく明るい空間にすると、回転率が高くなる傾向があるといわれています。

逆に、客単価が高く高級感のある落ち着いた雰囲気の店舗では、白熱電球などやや暗くて暖かみのある光にすることで、お客様がゆっくりとくつろげるような環境を作り出すことが可能です。照明器具で直にテーブルを照らすのではなく、間接照明を取り入れるのもおすすめ。光がやわらかくなり、穏やかで気持ちが和む空間演出が可能になります。

飲食店の照明デザインにおいて重要な照度基準

必要な照度を確保することもまた重要です。飲食店において、照明は料理をより魅力的に見せるものでなくてはなりませんし、お客様が食事する際はもちろん、店内を移動される際に不自由を感じることなく、安心して過ごせるものでなくてはいけません。そのため、飲食店では、以下のようなJIS照度が推奨されています。

レジスタ:300ルクス
帳場:300ルクス
トイレ:200ルクス
階段:150ルクス
食卓:300ルクス
座敷:100ルクス
喫茶店の客席:30ルクス
雰囲気を主とするバー:30ルクス

たとえば「隠れ家的」なレストランの場合、お客様がリラックスして過ごせるようにと、店内を薄暗くすることが少なくありません。ところが、空間演出を重んじるあまり、必要な照度を確保されないと、お客様が食器を誤って落下したり、店内で転倒してしまう可能性も否定できません。「雰囲気を主とするバー」に該当する飲食店では、最低でも30ルクスを確保したいところです。

店舗に最適な照明デザインを実現するために

飲食店における照明デザインは、まず第一に「光のデザイン」でなくてはなりません。店舗のコンセプトにふさわしい空間を作り出すためには、店舗のどの位置にどの程度の明るさのある光を作り出すのかが綿密に検討される必要があります。

シャンデリアやダウンライト、スタンド照明など、照明器具の種類はさまざまですが、デザイン性を優先しすぎてしまうと、統一感のない空間となってしまうおそれがあります。照明器具それぞれが持つ照明効果・特性をよく理解したうえで、「光のデザイン」に落とし込んでいくプロセスを経ることが理想的な店舗設計実現への近道といえるでしょう。

照明デザインを含む店舗設計をコンセプトの立ち上げからサポート

クリアデザインでは、照明を含めた空間デザインを、店舗にとって最適な形でコンセプトの立ち上げからトータルでサポートしています。新店舗出店・改装をお考えのオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。