COLUMNコラム

飲食店の空間設計で意識するポイントとデザインの考え方

飲食店のオーナー様が初めて出店を検討する時に、考えるべきことは山のようにあります。
中でも店内の内装に関しては、何となくイメージはあるものの、いざ形にしようとすると難しいものです。
何を基準に考えれば良いのか、何が正しくて何が間違っているのか。

空間設計や図面作成の知識があれば前向きに検討できるかもしれませんが、多くのオーナー様の場合、専門的な知識は持ちあわせてはいません。
しかし、自分のイメージを具現化できなくては、設計士とデザインを話し合う時に困ってしまいます。

そこで当記事では、空間設計において意識するポイントを
・空間設計を考えるための基本は3つ
・空間設計は快適空間だけが正解ではない
・空間設計の考案∼施工はビジョンの共有が必須
以上3つをテーマに解説します。

空間設計を考えるための基本は3つ

空間設計を考えるポイントとなるのは
①お客様と従業員の動線
②立地とのマッチ感
③施工後の使い方
これら3つです。

お客様と従業員の動線

店内で誰がいつどのように動くのか、動けることが理想なのかを考えましょう。
極端な例を挙げれば、トイレは席から見て少し奥まった影にある方が好ましいですし、お店が小さめなのであれば扉は外開きか平行ドアであるべきです。
動線を検討する際は、その時点でほぼほぼ内容が詰まっている必要があります。

どんな料理をだすのか、回転率はどれぐらいを目標にするのか、などで理想のレイアウトは変わってくるからです。
検討する際は、店舗設計に慣れた業者や、飲食店の知り合いなどのプロの意見も十分に参考にしましょう。

### 立地とのマッチ感
お店がどこにあるのか、その場所にニーズはあるのかも重要です。
自分のやりたいお店と地域や世間のニーズがずれると、悲惨な結果を招きます。
あえて抽象的に「マッチ感」と表現したのは、同じ業態でもニーズが異なれば、最適解も異なるからです。

家族連れをターゲットにベッドタウンやショッピングセンターに出店するのか、駅前の飲み屋街に出店するのかで、同じラーメン屋だとしても内装を構成する要素は異なるはずです。
自分の理想とターゲットとの最適解を見つけることが、マッチ感へと繋がります。

空間設計は快適空間だけが正解ではない

飲食店の理想的な空間は何かと聞かれると、「お客様が快適に過ごせる空間」といった答えが正解のように感じます。
もちろん、究極の理想はそうかもしれませんが、実際はそれと同じぐらい売上利益にもこだわらなくてはなりません。

ラーメン屋を出店したい人がいるとします。
客席数が10席で1日8回転しなければ、利益は出ません。
それにも関わらず隣同士の感覚を広く取ろうと席数を5席に減らしたらどうなるでしょうか。
待たせるお客様が倍になるだけでなく、回転率も倍の16回転となります。

それだけ手間も増え、前者と比較するとかなり厳しい数字となり、息つく間もない営業中のイメージが脳裏をよぎります。
空間設計で大切なことは、現実的且つ継続可能な空間を作ることです。
その原案をベースに更なる快適を目指して、ブラッシュアップを重ねていきましょう。

空間設計の考案∼施工はビジョンの共有が必須

空間設計の原案が図面にまで落とし込めたら、いよいよ着工です。
ですがここにも、注意すべきポイントが1つだけあります。
それは信頼できて、イメージを共有できる施工業者に依頼することです。
手間や施工費用など総合的に見ておススメの方法は、設計、デザインから施工までを一貫して1つの業者に依頼する方法です。

0ベースから共に話し合いイメージを共有することで、細かい部分や感覚的な部分まで表現できる可能性が高くなります。
設計と施工を別々の業者に依頼する方法もありますが、それだと引継ぎの間にオーナー様の意図とズレる可能性があります。

一貫して依頼をすることで、オーナー様自身も進捗や認識のズレを細かく把握できるのです。
弊社クリアデザインは、豊かなデザイン力での空間設計と、施工までを一貫して行う設計事務所です。

「オーナー様の夢やこだわりのワーク・ライフスタイルを空間にする」をコンセプトに、これまでも数々のデザイン・施工を手掛けて参りました。
また設計者の意図やこだわりを押し付けることは致しません。
オーナー様と共に理想の空間を作るお手伝いをさせて頂きます。

もし出店や改装を検討されていましたら、ぜひ一度弊社までお気軽にご連絡ください。