COLUMNコラム

安定経営に欠かせない飲食店の売上予測の立て方とポイント

飲食店を経営する方なら誰もが、安定経営をしたいと心から願っていることでしょう。
飲食業界に関わらず、ビジネスを継続させるために重要なことは、いかに現実的な見立てを立てて、都度、適切な修正をしていけるかです。
飲食店であれば、事業計画や売上予測に当たるものです。

希望的観測のない、現実的な数値基準は日々の売上にシビアな飲食店には特に重要な指標になります。

当記事では、安定経営を志すオーナー様が、精度の高い数値目標を立てられるよう
・売上予測は基準値を知り、コストを把握して立てる
・収支計画の作成で目標値を定める
・売上予測は早い段階で丁寧に作る
以上3つのテーマを軸に、お伝えします。

売上予測は基準値を知り、コストを把握して立てる

売上予測を立てる際は、1週間の基準を元に、1カ月、1年と作成することが一般的です。
加えて営業時間や定休日を考慮して、実稼働時間を算出します。
売上予測を立てる際は、客数と1日あたりの客単価を算出する必要があります。

予想客数の計算式は「総客席数×回転率×満席率」です。
例として、総客席数が20席×ランチの回転率が3回転×満席率が70%だとした場合、予想客数は42人となります。
客数の見立ては売上数値の全てに関わる数字となるため、希望的観測のない現実的な数値を検討しましょう。

客数予測が実際の来客数と大きく乖離すると、適切な施策や課題の検討、実施ができなくなります。
導き出された数字が好ましくないものでも、重要なのはその数字にどのように向きあうかです。

すでに予想客数は導き出せているため、あとは客単価を設定すれば必要な数字は揃います。
客単価の算出方法は実際に過去データがあれば、そのまま引用して構いません。
もうひとつおすすめの方法としては、来店されるお客様の客層を3種類に分類し、各客層になりきってオーダーを考え、金額を算出し参考にするものです。

女性2人組、サラリーマン3人組、若いカップル、それぞれが何を頼み、合計いくらになりそうかを考えます。
こうして導き出された客単価は、平均客単価である可能性が高いでしょう。
あとは「予想客数×客単価」で1日の売上予測は立てられます。

収支計画の作成で目標値を定める

飲食店を開業する際は、事業計画と称して
・売上計画
・収支計画
・返済計画
などいくつかの数値目標を作成します。

中でも、収支計画で飲食店のランニングコストなどを含む諸経費を把握し、売上予測と合わせることで具体的な施策や数値目標達成案の検討ができます。

飲食店に掛かる一般的なコストには
・食材(ドリンク)原価
・人件費
・家賃
・水光熱費
・諸経費(通信費、クリーニング代、クレカ手数料、備品代、雑費)
などがあります。

当然ながら売上予測額よりも、コストが上回ってはなりません。
目安ですが、経費の割合は売上に対して55%が上限だと言われます。
これらの数字を目安に、売上予測に対する向き合い方を検討されてみてはいかがでしょうか。

売上予測は早い段階で丁寧に作る

飲食店経営では、現実的な予測と数値目標が重要になります。
飲食業界は変化が激しい分、良くも悪くも結果が出るスピードも早いです。
そのため、適切なタイミングで、必要な対処を取れるか否かが、飲食店経営の要とも言えます。
希望的観測のない、現実的な売上予測や収支計画を含む、事業計画は安定経営には欠かせない重要な軸となります。

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