COLUMNコラム

赤字に陥る前に、押さえておきたい黒字経営3ツのポイント

潤沢な余暇資金がない限り、個人規模の飲食店では赤字のまま経営を続け、改善を図ることは容易ではありません。
国の統計データによると、起業後3年でお店が残っている確率は3割程度。
この現実を受け入れ、勝ち組の3割に食い込むためには、戦略的な飲食店経営が必要です。

飲食店の経営の大前提は、赤字に陥る前に黒字経営を継続できる対策をし続けることに尽きます。
しかし、「言うは易し行うは難し」で統計データにも現れているように、実際に行えているお店は3割程度なのかもしれません。

そこで当記事では、赤字経営に陥る前に押さえておきたい3つのポイントと称して
・赤字経営に陥る飲食店に見る特徴
・黒字経営3つのポイント
・赤字経営になってから考えるのでは遅いのが飲食店経営
以上の3つを軸に、黒字経営継続のためのポイントをお伝えします。

赤字経営に陥る飲食店に見る特徴

飲食店が赤字に陥る要因には
・店舗コンセプトがお客様のニーズと噛み合っていない
・資金繰りが上手くいっていない
・業務効率の低下、作業コストの増加
・純粋に客足が少ない
など、いくつかの要因が重なって起きていることが多いです。

中でも、店舗コンセプトとお客様のニーズのズレは早急に解決すべき問題の1つ。
お店の在り方そのものを問われかねないため、資金繰りや業務改善以前の問題です。
また資金繰りや業務効率、来客数などは数値管理、改善ができますが、ニーズのマッチは潜在的要因であるため、すぐに原因として突き止めることができません。

確かめる場合は、アンケート等の実施によるお客様の生の声に触れる方法か、内装を変更するなどしてお客様の反応を直接確かめるほかありません。

黒字経営3つのポイント

前章で赤字経営に見られる主な特徴に触れました。
それらを踏まえて、具体的にどのように対策をすべきかお伝えします。

具体的かつ明確な営業計画を立てる

余裕のある正しい資金繰りは、赤字経営を避ける為にはもちろん、安定した黒字経営を続けるためにも重要です。
後々の改装などで追加資金が必要となれば融資も受けやすくなりますし、日頃から細かな数字を把握できていると、素早く柔軟に改善行動に繋げられます。

お店の状態を常に数値で測れるようにしておくことが重要です。

お店のあらゆる経費、業務に掛かるコストを数値化し把握しておく

飲食店を1カ月営業する際に掛かる家賃や人件費、食材費や光熱費などは把握できているでしょうか。
お店の営業に掛かるあらゆる経費や業務コストをできるだけ把握、数値管理しましょう。
定期的に数値データを元に改善策を講じれば、効率的に無駄の排除、コスト削減の有無を判断できます。

FLコストに最適解を見出す努力をする

単にコストを削って、経費削減を図れば状況が改善するとも限りません。
コストの必要性を判断する際は、その結果生じる質の変化に着目しましょう。
食材に掛けるコストを削れば、利益率が高まる分、料理自体の味や見た目に影響がでるかもしれません。

おしぼりやトイレのアメニティなどを減らしたり、安価なものに代替したりすれば、お客様にチープな印象を与えてしまうかもしれません。
つまり、コストを掛けるべきところと、そうでないところを見極める必要があるのです。
見極める際のポイントは、飲食店のコンセプトや空間の雰囲気を軸に判断しましょう。

お店で提供するもの、お客様の目につくものは全て、お店やスタッフの印象に影響します。
コスト削減の対象は慎重に見極めましょう。

赤字経営になってから考えるのでは遅いのが飲食店経営

飲食店経営に置ける大前提として、赤字になってから対策を検討するのでは遅いです。
飲食店は1カ月営業するだけでも、多額の費用が掛かります。
そのため、中長期的な営業計画とその期間に耐えうる資金が必要です。
反対に、計画も曖昧、資金もカツカツではかなり厳しい先行きが予想されます。

つまり、黒字経営の準備は余裕のある時にこそ、徹底して行うべきだと言うことです。
開店前の段階で準備できていれば、基準があるため改善もしやすく、結果的に安定経営に繋がる確率も高くなります。
また余裕があれば、改装やリニューアルなど、大がかりな施策も打てます。
走り続けるための体力づくりは、早めに意識して行っておきましょう。

弊社クリアデザインは、設計から施工までを一貫して行う店舗設計事務所です。
弊社ホームページにはこれまでの実績として、多くの事例を細かな説明とともに紹介しています。
クリアデザインは「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様のご意向に沿った最適な設計プランをご提案しています。

新店舗の出店や改装、業態変更をお考えのオーナー様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。