COLUMNコラム

思わぬ事故を防ぐ。飲食店の食物アレルギー対策

食物を扱う飲食店で避けては通れない問題が、食物アレルギー対策です。近年は食物アレルギーを持つ子どもが増加しており、2001年には容器包装加工食品についてアレルギー表示が義務化されました。アレルギーは、重篤な症状になると命に関わることもあります。そこで今回は、飲食店で取り組むべき食物アレルギー対策についてご紹介します。

食物アレルギーとは?

食物アレルギーとは、特定の食べ物が原因となり、アレルギー物質を摂取することで身体を守る免疫機能が過剰に反応してさまざまな症状を引き起こす疾患です。食物アレルギーでよく見られる症状は蕁麻疹、湿疹、下痢、咳などがあり、人によって異なります。ときにはアナフィラキシーという重い症状を引き起こし、命に関わる危険性があります。アレルギーが重度だと、原因食材を同じ設備で調理した食品を食べただけでも発症するケースもあるため注意が必要です。

メニューにアレルギー表示をする

容器包装加工食品についてはアレルギー表示が義務化されているものの、2022年現在で飲食店でのアレルギー表示は義務化されていません。しかしアレルギー疾患を持つお客様やその家族が安心してメニューを選ぶためにも、アレルギー表示があった方が喜ばれます。

「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」など、特にアレルギーに該当する人の多い食材は「特定原材料」と呼ばれます。これらの食材を含むか否かだけでも、メニューに表示すると良いでしょう。それぞれの食材のイラストと共にアイコン表記すると、外国人にも分かりやすくなります。

コンタミネーションに注意する

コンタミネーションとは、原材料としては使用していないものの、食品を製造する際にアレルギー物質が意図せず混入してしまうことです。アレルギー物質を使った調理と同じ調理器具を使用していると、しっかり洗って使っていても微量のアレルギー物質が混入する可能性があります。微量のアレルギー物質でも症状を引き起こす可能性があるため、混入のリスクがあるメニューを提供する場合は、お客様にしっかりと説明する必要があります。

スタッフ全員がアレルギーに対する正しい知識を身に着け、お客様に聞かれた際に確実に回答できるようにしておきましょう。それぞれのメニューに使用した食材、またコンタミネーションの可能性がある食材のリストがあると便利です。

食物アレルギー対策を万全にしよう

今回は、飲食店で取り組むべき食物アレルギー対策についてご紹介しました。食物アレルギーは、命に関わる恐ろしい疾患です。トラブルを未然に防ぎ、お客様に安全に食事を楽しんでいただくためにも、飲食店でもアレルギーに対する理解を深めておきましょう。

クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。