COLUMNコラム
飲食店の印象を左右する!屋根材の種類と特徴
建物の外観のうち、大きな面積を占める屋根材。屋根は常に紫外線や風雨に晒されながら、さまざまな衝撃や天災から守ってくれます。見た目はもちろん、頑丈さも考慮して選ぶことが大切です。そこで今回は、屋根材の種類と特徴についてご紹介します。
屋根材の種類とそれぞれの特徴
屋根材と一口に言っても、その種類はさまざまです。今回はその中でも代表的な4種類の屋根材について、それぞれの特徴をご紹介します。
スレート系
スレートとは、厚さ5mm程度の薄い板状の屋根材です。セメントを固めた「化粧スレート」と粘板岩を加工した「天然スレート」の2種類がありますが、日本では化粧スレートが主流です。「カラーベスト」「コロニアル」などの商品名で呼ばれることが多いです。
軽量で耐震性が高く、価格が安いことから、近年人気が高まっています。また化粧スレートは色やデザインのバリエーションが豊富で、外壁の色とも合わせやすいのも魅力です。しかし耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要なことが難点です。
金属系
金属系の屋根材で代表的なのは、ガルバリウム鋼板、ジンカリウム鋼板、トタンの3種類です。
中でも近年メジャーなのが、アルミニウム、亜鉛、シリコンから成る「ガルバリウム鋼板」です。軽量で防水性も高く、比較的安価に施工できます。しかしキズやへこみに弱く、潮風にも弱いため海沿いの地域だと年数とともに錆びてしまう点がデメリットです。
そのデメリットをカバーする屋根材が、表面にコーティングや石粒がある「ジンカリウム鋼板」です。耐久性が高く、塩害にも強いため海沿いの地域でも安心して使用できます。ガルバリウム鋼板よりは高価ですが、長期間再塗装の必要もありません。しかし日本ではまだ施工できる業者が限られています。
鉄板を亜鉛メッキで覆った「トタン」は、軽量で素材自体が安く、低勾配でも簡単に施工できる屋根材です。材料費・人件費共に抑えられることから、高度経済成長期には全国の住宅でよく使われていました。しかし耐久性が弱く熱を通しやすいことから、使われる機会は少なくなりました。
瓦
瓦屋根には一般的に「粘土(陶器)瓦」と「セメント瓦」の2種類があります。
粘土を瓦の形にして高温で焼き上げた粘土瓦は、耐久性や断熱性、遮音性が高く、再塗装が不要で耐用年数が長いのが特徴です。焼き上げる前に釉薬をかけて色を出したものは「陶器瓦」と呼ばれ、さまざまな色合いがありデザイン性にも富んでいます。
セメント瓦とはセメントと川砂を混ぜ合わせて作られた屋根瓦で、 陶器瓦よりも比較的安価です。耐用年数が30~40年ほどと長く、耐火性に優れています。また色や形状が豊富なのもポイントです。
アスファルトシングル
アスファルトシングルとは、ガラスの繊維をアスファルトでコーティングして、表面に石粒を吹き付けて接着した屋根材です。シート状で加工しやすく、複雑な屋根形状にも施工が可能です。防水性、防音性にも優れています。また石粒の色によってさまざまな色合いのものがあるため、外観に合ったデザインを選べます。しかし強風には弱く、劣化すると小さな石粒が落下してくることがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
バリエーション豊富な屋根材
今回は、屋根材の種類と特徴についてご紹介しました。どの屋根材を選ぶかによって、見た目はもちろん、初期コストやメンテナンスにかかる手間も変わってきます。それぞれのメリット・デメリットを理解して、お店に合った屋根材を選びましょう。
クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。