COLUMNコラム

冬でも快適に。飲食店の暖房効率を高めるコツとは

食料品や日用品、宅配運賃まで、あらゆるものの値上げラッシュが止まらない現代。飲食店にとっても死活問題ですよね。寒さが厳しくなるこの季節、特に光熱費の高騰が気になります。節電しつつも、お客様が快適に過ごせる温度は保ちたいもの。そこで今回は、飲食店の暖房効率を高めるコツについてご紹介します。

暖房の設定温度はお店に合った温度に調整する

環境省では、冬の暖房使用時に「20度」を設定温度の目安として推奨しています。しかしこれはあくまで省エネに配慮した目標値です。実際にはお店の広さや提供する料理によって調整する必要があります。たとえば鉄板焼きや鍋料理、お好み焼き、焼肉などお客様の間近に熱源がある飲食店では、設定温度を低めに。ご年配や小さなお子様のお客様が多い飲食店では、足元まで暖かく保てるような温度を心がけると喜ばれます。お客様の声にも耳を傾けながら、そのお店に合った適切な温度に設定して適宜調整するようにしましょう。

窓や床に断熱の工夫を

室内が寒くなる大きな要因は、窓や床下から外の冷気が伝わることです。窓や床に断熱の工夫をすることで、暖房の効率が良くなります。

トリプルガラスや二重サッシなどを導入すると断熱効果は高まりますが、既にある窓を交換するとなるとかなりの費用がかさみます。手軽に試せるのは、窓に貼る断熱シートです。水分を使って貼るタイプなら、不要になった際はきれいに剥がしやすく便利です。隙間風が気になる場合は、隙間テープを貼るだけでも効果を実感できます。床から熱を逃がさないためには、カーペットやラグを敷くと良いでしょう。これから飲食店の建物を建築する場合は、建物自体の断熱性能にもこだわるとかなりの節電効果が期待できます。

部屋の空気を循環させる

空気の特性として、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まっていきます。せっかく暖房をつけていても、暖かい空気が上ばかりに溜まると空間全体がなかなか暖まりません。そこでサーキュレーターや扇風機などを上に向け、エアコンの風向きを下にすることで、空気を循環させましょう。上に溜まった暖かい空気がかき混ぜられ、空間を効率よく暖められます。扇風機やサーキュレーターは直接人に風が当たらないように設置するのがポイントです。

暖房効率を高めて節電しつつ快適に

今回は、飲食店の暖房効率を高めるコツについてご紹介しました。こんな時代だからこそ、無駄なコストはとことん削減してお客様に満足してもらえる飲食店を維持したいもの。少しの心がけで暖房効率が高まり、電気代の削減につながります。できることからぜひ試してみてください。

クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。