COLUMNコラム
飲食店の照明の色はどう選ぶ?「昼光色」「昼白色」「電球色」の特徴
ライトは光の色温度で分類され、大きく「昼光色」「昼白色」「電球色」の3種類があります。色によって特徴やおすすめのシーンが異なり、飲食店の雰囲気を左右する重要なポイントです。今回は、3種類それぞれの特徴と効果についてご紹介します。
昼光色
光の色温度は、太陽光の色温度を基準として光の色合いを表します。昼光色の色温度は、5700K~7100Kです。よく晴れた日の正午ごろの太陽光に近く、少し青みがかったさわやかな色合いをしています。ものがはっきりと見えて脳を覚醒させる効果があるため、細かい作業をする料理場やスタッフの事務室など集中力を高めたい場所に向いています。
しかしものがはっきり見える分目が疲れやすく、夜遅くまで昼光色の下で過ごすと脳の覚醒が続いて睡眠の不調につながるデメリットもあります。ゆったり長時間過ごしていただく飲食店や、夜遅い時間帯に営業する飲食店では避けた方が無難です。
昼白色
昼白色の色温度は、約5,000Kです。昼間の太陽光の色合いに近く、人間にとっては自然な明るさです。外での色合いとの違いが少なく、どんな空間にもしっくりと馴染みます。メイク直しなどにも便利なので、トイレや洗面所におすすめです。また、ナチュラルで自然な印象をもたらしたい時にも向いています。しかし昼光色ほどではないものの、目が疲れやすい明るさのため注意が必要です。
電球色
電球色の色温度は、約2,700~3,000Kです。その名の通り電球のように温かみのあるオレンジっぽい色合いをしています。電球色は夕焼けの色に近く、電球色を見ることで脳が「そろそろ1日が終わる」と判断してメラトニンが分泌されやすくなります。リラックス効果を得られるため、ゆっくりと食事や会話を楽しんでいただきたい空間にぴったりです。電球色には、料理をおいしく見せる効果もあります。
しかしものがはっきり見えづらいため、食材の色合いや料理の細部をしっかり見なければならない厨房には不向きです。
ライトの色を効果的に使い分けよう
今回は、「昼光色」「昼白色」「電球色」それぞれの特徴と効果についてご紹介しました。シーンや場所によって違うライトを使い分けることで、料理をよりおいしく見せたり、お客様にリラックスしてもらえたりとさまざまな効果があります。同じ照明器具でも色を変えることができるライトも販売されているため、昼と夜とで雰囲気を変えたいときにも便利です。
クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。