COLUMNコラム
お店の雰囲気を左右する!飲食店の客席数とその決め方のポイント

席数の設計はお店づくりの重要なスタート地点
飲食店の開業準備では、メニューや立地、内装など多くのことを決める必要がありますが、その中でも「客席数」は非常に大切な要素のひとつです。
席数が決まれば、お店のレイアウトや必要な什器、回転率、さらには売上のシミュレーションにもつながってきます。
とはいえ、何を基準に決めればいいのか分からず、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、席数をどう考えればよいか、その目安や考え方について詳しくご紹介します。
これから飲食店を開業したいと考えているオーナー様は、ぜひ参考にしてみてください。
まずは「厨房とホールのバランス」を考える
飲食店にとって、調理スペースである厨房は欠かせない存在です。快適に作業ができる環境を整えるためにも、厨房の広さはしっかり確保したいところ。
そこで、まず意識したいのが「厨房面積比」です。
業態ごとの目安は以下のとおりです。
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ファミリーレストラン・ステーキ店など
厨房:35~45% / ホール:65~55% -
居酒屋・イタリアン・フレンチ・和食・中華・焼肉店など
厨房:20~35% / ホール:80~65% -
バー・ラーメン・カフェ・そば・うどん店など
厨房:10~20% / ホール:90~80%
たとえば、調理工程が多いレストラン業態では厨房の占める面積も広くなる傾向にあります。
必要な設備やスタッフの人数も考慮しながら、自分のお店にとって最適な配分を検討してみましょう。
客席数は「坪数×席数の目安」で算出できる
店舗の広さが決まったら、そこから席数の目安を割り出すことができます。
基本的な考え方は、「店舗の坪数×1坪あたりの座席数」です。
以下の目安を参考にしてみてください。
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高級感のある店舗:1坪あたり1席
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一般的な飲食店:1坪あたり1.5〜2席
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回転率重視の大衆型店舗:1坪あたり2.5〜2.7席
例えば20坪の店舗なら、高級店では20席前後、一般店では30〜40席、大衆型なら50席以上の配置が可能になります。
席同士の距離感によっても、お客様の印象は大きく変わります。
落ち着いた空間を演出したいなら広めに配置し、賑やかさを出したい場合は間隔を詰めるなど、店舗のコンセプトに合わせて工夫してみましょう。
席数は開業後に調整していくのもひとつの方法
最初に設定した席数が、必ずしもベストとは限りません。
実際に営業をスタートしてみると、「スタッフの動きづらさ」「お客様の居心地」など、見えてくる課題が出てくることもあります。
その場合は、レイアウトの見直しや席の追加・削減を検討するのもひとつの手です。
売上や効率性だけでなく、スタッフとお客様双方にとって快適な空間づくりを意識しましょう。
無理のない範囲で、柔軟に対応していくことが、長く愛される店舗づくりにつながります。
設計の段階からプロと相談しながら進めるのがおすすめ
席数の設計は、開業後の運営に大きな影響を与える重要な要素です。
厨房とのバランス、坪数に対する配置の目安、店の雰囲気など、様々な要素を総合的に考える必要があります。
東京渋谷区を拠点に活動する店舗設計のクリアデザインでは、飲食店をはじめ、店舗のコンセプト設計から施工までを一貫してサポートしております。
席数や動線に関するご相談も無料で承っておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。