COLUMNコラム

飲食店の開業準備で知っておきたい「電気容量」と設備の話

飲食店経営に欠かせない「電気容量」

飲食店を開業する際、必ず考慮しなければならないのが「電気設備」です。
電気はお店を動かす大事なライフラインであり、厨房機器や照明、空調など、すべての設備を支えています。
同時に、電気設備は月々のランニングコストに直結するため、無視できない要素です。
飲食店オーナー様にとって、自分のお店でどれだけ電気が使えるかという「電気容量」を把握することはとても大切です。

飲食店オーナーが知っておきたい「電気設備」の基本

飲食店の電気設備を考えるうえで、基本的な電気の単位(V=ボルト、A=アンペア)を理解しておきましょう。
ボルトは電気を押し出す力、アンペアは電気の流れる量を表します。
これらの知識があると、厨房機器の選定や契約プランの検討がスムーズになります。

配線方式と「V(ボルト)」のポイント

電気設備の中でも、配線方式によって利用できる電圧が異なります。
現在、飲食店の多くで採用されているのが「単相3線式配線」で、100Vと200Vの両方を使えるメリットがあります。
一方、「単相2線式配線」は100Vのみ使用可能で、家庭用としては問題ありませんが、業務用の厨房機器を使う場合は200Vが必要になるケースも多いので注意しましょう。
店舗で使う機器の消費電力が大きい場合は、単相3線式配線を選ぶのがおすすめです。

電気契約を「A(アンペア)」で考える

次に、アンペア(A)を考えてみましょう。
家庭用の契約では一般的に30〜50Aが主流です。
一方で、飲食店では厨房機器や空調設備などで多くの電気を使うため、50〜60A程度が目安になります。
たとえば、東京電力と契約する場合、60A以上になると「従量電灯C」という契約プランになり、電気料金体系が変わります。
自分のお店で必要な電気容量を把握しておくと、余分な電気代を払わずに済みますよ。

設計段階から電気設備を意識する

電気料金は、使う電気量が多いほどコストがかかります。
厨房機器の消費電力や店内の熱の発生量まで含めて、必要な電気容量を計算し、無駄のないプランを立てることが大切です。
厨房機器の配置や配線計画も、開業前の設計段階でしっかり検討しておくと安心です。

私たちクリアデザインでは、東京渋谷区を拠点に、飲食店オーナー様の理想をカタチにする店舗設計をお手伝いしています。
これから飲食店開業をお考えのオーナー様は、ぜひ一度クリアデザインまでお気軽にご相談ください。