COLUMNコラム

飲食店の第一印象を決める!店舗に適した屋根材の選び方

飲食店の外観を印象づける要素の一つが「屋根材」です。屋根は常に紫外線や風雨にさらされ、建物内部を守る重要な存在です。

加えて、お店の個性や雰囲気を左右するデザイン面でも、屋根材の選定は大切なポイントとなります。耐久性やコスト、メンテナンスのしやすさなど、さまざまな視点から屋根材を選ぶことで、開業後のトラブルを減らすことにもつながります。

この記事では、飲食店を開業予定の方に向けて、屋根材の代表的な種類とそれぞれの特徴をご紹介します。

お店のコンセプトに合った屋根材選びの参考にしてみてください。

デザイン性とコストのバランスがとれた「スレート屋根」

スレートは、厚さ約5mmの薄い板状の屋根材で、現在の日本ではセメントを固めて着色した「化粧スレート」が主流です。

「カラーベスト」や「コロニアル」という商品名でも知られています。

スレート屋根の魅力は、軽量で耐震性が高く、比較的安価であること。また、カラーバリエーションが豊富で、外壁とのコーディネートがしやすい点も店舗デザインにはうれしい特徴です。ただし、耐久性にはやや難があるため、定期的なメンテナンスを前提に導入を検討しましょう。

機能性とスタイリッシュさを兼ね備えた「金属屋根」

金属屋根の中でも特に人気なのが「ガルバリウム鋼板」です。軽量で施工しやすく、防水性にも優れており、シンプルで現代的なデザインが多いのも特徴です。ただし、塩害に弱いため、海に近いエリアでは注意が必要です。

海沿いの立地なら、表面に石粒コーティングを施した「ジンカリウム鋼板」がおすすめです。塩害や傷に強く、長期間再塗装が不要で、メンテナンスの手間を抑えることができます。

かつて多く使われていた「トタン」は、施工のしやすさとコスト面でのメリットはあるものの、断熱性や耐久性の面では他素材に劣るため、現代の飲食店にはあまり採用されていません。

和の雰囲気にマッチする「瓦屋根」

和食店や古民家風の店舗にぴったりな「瓦屋根」は、見た目の風格だけでなく、機能性にも優れています。

中でも「粘土瓦(陶器瓦)」は、耐久性・断熱性・遮音性が高く、塗装の必要がなくメンテナンスが楽です。焼き物ならではの質感や色合いも魅力の一つです。

「セメント瓦」は、セメントと砂で作られており、コストを抑えつつ耐火性を確保できるのが特徴。どちらも店舗のデザインに合わせて選ぶことができます。

柔軟な施工が可能な「アスファルトシングル」

個性的な屋根形状や細かい装飾に対応しやすい「アスファルトシングル」は、加工がしやすく、防水性や防音性に優れた屋根材です。

表面に石粒が吹き付けられており、色のバリエーションも豊富でデザインの自由度が高いのが魅力です。

ただし、強風に弱く、長年使用すると石粒が落ちることもあるため、定期的な点検が必要です。

屋根材選びでお店の印象が変わる

屋根材は、見た目だけでなく機能性やメンテナンスのしやすさにも直結する重要な要素です。

開業後の店舗運営をスムーズに進めるためにも、それぞれの素材の特性を理解したうえで、店舗の立地やコンセプトに合ったものを選びましょう。

東京渋谷区に拠点をおく店舗設計のクリアデザインでは、飲食店の屋根材選びを含む店舗全体の設計・施工をトータルでサポートしております。

デザイン性と機能性を両立させた店舗づくりをご希望のオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。