COLUMNコラム

和の魅力を最大化する畳の種類と選び方

い草の香りがふわりと漂う畳の空間は、日常の喧騒を忘れさせ、心を穏やかにしてくれます。
足を伸ばしてくつろげる座敷席は、和の趣を感じられるだけでなく、家族連れや年配のお客様にも喜ばれる存在です。さらに、落ち着きのある雰囲気は料理の印象を引き立て、お店全体の居心地を高めます。

今回は、これから飲食店を開業されるオーナー様に向けて、畳の種類と選び方を分かりやすくご紹介します。内装計画に和の要素を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

畳表(たたみおもて)の種類と特徴

畳の表面部分である「畳表」には、主に3つの選択肢があります。

  • 国産い草
    高品質で弾力性・耐久性ともに優れています。香りも豊かで、落ち着いた空間づくりに最適です。
    小さなお子さま連れのお客様にも安心して利用していただけます。

  • 中国産い草
    国産よりも価格を抑えられるのが魅力。耐久性や弾力性はやや劣りますが、コスト重視の店舗に向いています。

  • 和紙・ポリプロピレン製
    水や汚れに強く、カビ・ダニの発生リスクを低減できます。カラー展開も豊富で、デザイン性を高めたい店舗におすすめです。

畳表は直接肌に触れる部分ですので、導入前に必ず現物を見て、触って確かめることが大切です。

畳床(たたみどこ)の種類と特徴

畳表の下にある芯材「畳床」も、空間の快適さを左右します。

  • 稲わら畳床
    天然素材ならではの調湿機能と保温性があり、柔らかな踏み心地が特徴。価格は高めですが、質にこだわる方におすすめです。

  • サンドイッチ畳床
    わらの間に断熱性のあるポリスチレンフォームを挟んだ構造。軽量で扱いやすく、耐久性とコストのバランスが取れています。

  • 建材畳床
    化学繊維で作られ、ダニが発生しにくく断熱・吸音性も高いタイプ。柔らかさは少なめで、数年ごとの交換が必要ですが、低コストで導入できます。

飲食店に畳を導入する際のポイント

畳席は、お客様に落ち着いた時間を提供できる一方で、飲食店特有の食べこぼしや水分の影響を受けやすい面もあります。
耐久性や掃除のしやすさを考慮し、使用環境に合った素材を選びましょう。座敷席を一部に設けるだけでも、店全体の雰囲気が和らぎます。

東京渋谷区を拠点に活動する店舗設計のクリアデザインでは、飲食店の設計から施工までを一貫してサポートしています。畳をはじめとした和の要素を取り入れた店舗づくりも得意とし、オーナー様のコンセプトに沿った空間をご提案します。

飲食店開業をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。