COLUMNコラム

電気代を抑える新しい選択肢「電子ブレーカー」とは?飲食店オーナーが知っておきたい基礎知識

ブレーカー

食材費や人件費の上昇に加えて、電気代の高騰も飲食店にとって深刻な負担になっています。

「光熱費の見直しをしたいけれど、具体的に何から始めればいいか分からない」というオーナー様も多いのではないでしょうか。

そんな中、コスト削減策のひとつとして注目されているのが「電子ブレーカー」の導入です。
この記事では、電子ブレーカーの基本的な仕組みから、導入できる条件、そして期待できるメリットまでをわかりやすく解説します。
飲食店を開業・運営予定の方は、ぜひ本記事をご参考ください。

電子ブレーカーってどんなもの?

電子ブレーカーとは、主に電気料金の基本料金を抑えるために開発された機器です。電気が一定以上に流れた際に電流をストップし、設備の保護を行う点は、従来のブレーカーと同じです。

大きな違いはその「制御の仕組み」
一般的なブレーカーは熱を感知して作動しますが、電子ブレーカーは内部にCPU(小型コンピュータ)が搭載されており、電流の大きさや流れた時間を細かく監視しています。これにより、無駄なく電流を管理でき、より適正な容量での契約が可能になります。

導入できる店舗には条件があります

電子ブレーカーはすべての建物に導入できるわけではなく、「低圧電力(契約容量が50kW未満)」の施設に限られます。これは、小規模な飲食店や事務所、マンションの共用部などが該当します。

導入可能かどうかの判断ポイントとして、「高圧受電設備(キュービクル)」が屋上に設置されているかを確認しましょう。キュービクルがある場合は高圧契約となり、電子ブレーカーの対象外となります。見分けがつかない場合は、電力会社や専門業者に契約内容を確認してもらうのが確実です。

電子ブレーカーで電気代はどれくらい安くなる?

電子ブレーカーを導入すると、契約電力を実際の使用状況に見合った容量に見直すことができ、電気料金の「基本料金」が削減されます。

たとえば、従来はブレーカーが落ちないように余裕をもった容量で契約していた店舗でも、電子ブレーカーであればCPU制御によって過電流のタイミングを細かく管理できるため、余分な容量を確保する必要がなくなります。

結果として、月々の基本料金が10~20%、業態や使用状況によっては最大で50%近く下がるケースもあります。
一度導入すれば継続的にコストダウンにつながるため、長期的な経営を見据えても非常に有効な対策です。

電気代の見直しで、店舗運営にゆとりを

電気代は毎月必ずかかる固定費のひとつ。だからこそ、少しの工夫で大きな効果が期待できます。電子ブレーカーの導入は、一見すると地味に見えるかもしれませんが、厨房設備や照明、空調など電気を多く使う飲食店にとっては、経営を支える見直しポイントです。

コストを抑えながらも、サービスや料理の品質は落とさない。それが今後の飲食店経営に求められる工夫ではないでしょうか。

東京渋谷区を拠点に活動する店舗設計のクリアデザインでは、内装デザインのみならず、厨房設計から設備機器の選定、省エネ対策まで、飲食店経営に役立つ設計提案を行っています。

無料相談も承っておりますので、これから飲食店の開業をお考えの方はぜひお気軽にお問い合わせください。