COLUMNコラム
【新条例】飲食店を経営するオーナー様が早急に対応したいコト
【完全禁煙】飲食店に対する新条例
東京都では、「受動喫煙防止条例案」が可決され、2020年4月1日から従業員を雇っている飲食店では原則禁煙とすることが決まりました。国レベルでも、国会で2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」が成立しましたが、「受動喫煙防止条例案」はよりいっそう厳しい内容で、分煙は許されず、喫煙できるのは「喫煙専用室」のみ。東京都内の飲食店のおよそ84%(およそ13万軒)が従業員を雇用しているというデータがあることから、東京都内のほとんどの飲食店でタバコが吸えなくなることになります。
現在、全国の男性の喫煙率は30%を下回っています。1967年には8割以上が喫煙者であったことを考えると、喫煙率は大幅に減少しています。とはいえ、今回の条例はやや性急な印象が否めず、戸惑いを隠せない飲食店オーナー様も少なくないはずです。まずは受動喫煙防止対策の強化に取り組む厚生労働省が「施設等の管理について権原を有する者等の責務」として示す内容について確認しておきましょう。
1. 喫煙禁止場所の位置等を掲示する義務
2. 喫煙禁止場所に喫煙用の器具・設備を使用可能な状態で設置しない義務
3. 喫煙専用室に、その場所が喫煙専用室である旨等を掲示する義務
4. 喫煙専用室の構造・設備を厚労省令で定める技術的基準に適合するよう維持する義務
これに違反した場合、都道府県知事などが勧告や命令などを行い、罰則(過料)を適用するとしています。東京都の条例はさらに厳しい内容となっているため注意が必要です。
完全禁煙による飲食店への影響は?
飲食店の禁煙化を歓迎する方も少なくありませんが、喫煙できることで集客が成り立っていた店舗にとっては大きな痛手となります。とくに居酒屋のような業態の店舗では、売上が大幅に下がってしまうことが予想されます。とはいえ、「喫煙専用室」を設置するとなると大きなコストがかかるため、小規模な店舗にとって判断が難しいところです。
完全禁煙となれば、客層が大きく変わることも予想されるため、経営上の大幅な変更が必要になるケースも想定されます。たとえば男性サラリーマンのグループ客が減り、子連れの家族の来店が増えるとなれば、料理やサービスの質はもちろん、内装にも変化が求められることになるでしょう。
「全店が喫煙となるのであれば影響は限定的」と考える飲食店オーナーもいるようですが、条例の施行をふまえて全面禁煙を打ち出す飲食店オーナーも少なくありません。他店と足並みを揃えることも重要になってくるため、今後どのような動きが出てくるのか、目がはなせません。
喫煙率の低下にともなう時流に合った店舗設計を
クリアデザインでは「喫煙専用室」を含め、これまで数々の店舗設計を経験し、さまざまなケースごとに集客率を上げるためのノウハウを蓄積しています。新店舗出店・改装をお考えのオーナー様に、店舗物件タイプに合ったプランをご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。