COLUMNコラム
飲食店の待ち時間に起こるストレスを空間設計と心理学で解消しよう
「待ち時間」それは店側にとっても、お客様にとっても良くない時間です。
店前に行列ができている様は、インパクトもあり、お客様もそんな繁盛店に来れていることにワクワクしているでしょう。
しかし、あまりに待ち時間が長い場合や、お客様が待ち時間にワクワクされていない場合は別です。
待ち時間の多い人気店や、待っているお客様にも活気があるような行列は、飲食店が待ち時間にまで気を配った「待ち時間の演出」をしています。
待ち時間に潜むリスクは、お客様が入店してくれない、クレーム対応、待ち時間で上がった期待値に応えられないなど、機会損失はもちろんお店の評判にまで関わる重要な問題です。
そこで、当記事ではお客様への「待ち時間の演出」に必要なポイントを
・待ち時間の不満は、お客様、店双方にとって良くない
・お客様の待ち時間は演出、お店側は業務の効率化を図る
・空間設計は待ち時間も考慮してみよう
以上の3つをテーマに解説します。
待ち時間の不満は、お客様、店双方にとって良くない
オリコンモニターリサーチによる2015年の調査によると、人気飲食店で許容できる待ち時間は「平均23分」との結果がでました。
飲食店で30分近く待たされると、不満が出やすくなるということです。
飲食店で待ち時間が発生してしまう原因は複数あります。
①来客数に対して席数が少ない
②料理の提供スピードが遅い
③バッシングなど、次のお客様を迎える準備が遅い
④1組当たりの滞在時間が長い
⑤オペレーションに問題がある
などが主に見られるものです。
またお客様が待っている状態は、従業員にとっても好ましい状況とは言えません。
お客様を待たせたことによるケアや、クレームへの対処、息つく間もない営業は従業員にも多大なストレスを与えるからです。
人気店の店長様やオーナー様は、できるだけ早急に待ち時間に対する対策を取りましょう。
お客様の待ち時間は演出、お店側は業務の効率化を図る
待ち時間の出ないように、といくら考えても客席数よりも来客数が上回れば、当然避けることはできません。
そこで、お客様が待ち時間に不快にならずに済む、「待ち時間を演出するポイント」をお伝えします。
アメリカの経営コンサルタント・デービッドマスターは、待ち時間と人間の心理を題材にした法則「マイスターの8つの法則」を紹介しています。
この法則を参考に、現状お待ち頂いているお客様の様子と比較してみましょう。
①人はとにかく何かに取りかかりたい
②不安があると、待ち時間は長く感じる
③待ち時間が分からないと、長く感じる
④理由もなく、待ちたくない
⑤不平等な待ち時間は長く感じる
⑥価値あるものに対する待ち時間には寛容になれる
⑦独りの待ち時間は長く感じる
⑧何もしていない時間は長く感じる
以上が法則の8項目です。
現代はスマホゲームや動画コンテンツの需要の高まりから、①⑦⑧は比較的解消しやすい課題です。
また②③④⑤⑥は、呼ばれるまでの順番や待ち時間が分かるようにする、メニューの掲示で期待値を高めるなどで対応ができます。
今は、予約サービスを提供する会社もあり、本格的に待ち時間の改善を試みるのであれば、導入の検討をしてみましょう。
大手寿司チェーンのスシローでは、スマホでも店頭でも予約番号を取得でき、待ち時間の把握や通知の受け取りができるなど、待ち時間の演出にも注力しています。
空間設計は待ち時間も考慮してみよう
待ち時間の演出は、開業検討時の空間設計でも考慮してみましょう。
どんな待ち状況が予想されるのか、お客様に声を掛けやすいよう壁はどうするか、外からでも中の様子が分かるよう入り口付近はガラスにしようかなど、具体的なイメージがしやすくなるはずです。
弊社クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。
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クリアデザインでは、「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の意向に沿った最適な設計プランをご提案しています。
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