COLUMNコラム

スタッフもお客様も守る!飲食店の防災対策

地震や台風など、いつどこで起きるか分からない自然災害。飲食店の営業時間内にも、災害に巻き込まれる可能性は十分あります。火を使う機会の多い飲食店では、火災のリスクについても考えておきたいもの。今回は、お客様やスタッフの身の安全を守るための飲食店の防災対策についてご紹介します。

マニュアルを準備する

普段からできることとして、まずは防災対策のマニュアルを準備しておくのがおすすめです。人は予期しない出来事が起きると、心の平安を守るための「正常性バイアス」という作用が働きます。一刻を争う事態でも「きっと大丈夫だろう」という心理になり、生命が危険に晒されることは誰にでも起こり得ることです。

災害時にその場にいるお客様やスタッフ全員の命を守るためには、迅速な判断と行動が必要です。いざというときに正常性バイアスに陥らずスムーズに動くために、地震や火災時、豪雨の際などそれぞれのケースごとにマニュアルを準備しましょう。またそのマニュアルをスタッフ全員に共有し、実際の行動に移せるよう定期的にシュミレーションしておくことも重要です。

防災グッズや食料などを備える

災害時は交通機関が麻痺したり道が塞がったりと、帰宅できなくなるリスクもあります。飲食店から直接避難所に向かわなければいけないケースもあるでしょう。こうしたケースを想定し、日持ちする食料や毛布、水、救急セットなどの防災グッズは、お客様の分も想定して多めに常備しておくと安心です。

また災害が起きて避難する際に役に立つのが、ノコギリ、バール、軍手です。地震や火災によって建物が半壊すると、ドアをこじ開けて避難したり、下敷きになった人を救助したりする必要も出てきます。ノコギリやバールがあることで、素早く救助を行えます。また素手で救助を行うと怪我をする恐れがあるため、軍手をしていると安心です。

店内の危険な箇所を確認する

普段何気なく目にしている店内も、災害時には危険がいっぱいです。地震の大きな揺れに備えて、落下しやすいものや転倒しそうなものがないか確認しましょう。特に大きな家具は、転倒して下敷きになると重傷を負うリスクがあり、避難も遅れます。しっかりと壁に固定するなど対策は必須です。

また、スタッフの手の届くところはもちろん、客席にも懐中電灯を備えておくと安心です。特に夜の暗い時間帯に営業している飲食店では、避難する際に懐中電灯がないと危険です。お客様も含めて全員がスムーズに避難するために、すべての客席でなくとも数箇所に分けて懐中電灯を用意しておくと良いでしょう。

お客様とスタッフを守るための防災対策を

今回は、お客様やスタッフの身の安全を守るための飲食店の防災対策についてご紹介しました。日々の業務に追われていると、つい後回しにしがちな防災対策。しかし災害はいつどこで起きるか分からないからこそ、普段からしっかり備えておく必要があります。万が一の際、お客様とスタッフの身の安全を確保できるよう、お店の防災対策を見直してみましょう。

クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。