COLUMNコラム

あなたのお店、本当にバリアフリー対応できていますか？

飲食店を開業する際、「バリアフリー対応」というチェック項目をつい選びたくなるオーナー様も多いのではないでしょうか。

しかし、実際に施工しようとすると、デザインやレイアウトで「本当にこれでいいのかな」と不安に感じる方も少なくありません。

今回は、バリアフリー対応について、オーナー様の不安を少しでも解消できるよう、基本的な考え方と注意点をご紹介します。

「なんちゃってバリアフリー」に要注意

例えば、「階段をスロープに変えた」「ドアの段差をなくした」「床をなるべくフラットにした」といった工夫をすれば大丈夫だと思っていませんか？

実は、それだけでは不十分な場合があります。

完成してみると、車椅子が通れなかったり、思った以上に使いづらかったりする事例は少なくありません。

まずは、実際に車椅子利用者が安心して通れるかをしっかり検証することが大切です。

もちろん、どこまで対応するかはテナントの広さや予算にもよりますが、最低限の基準は知っておいて損はありません。

バリアフリー設計の基本的な基準

東京都福祉保健局の資料によると、スロープを設置する場合は以下のようなポイントを押さえましょう。

• 勾配は1/12以内

• 手すりを設置する

• スロープの始点・終点には平らな部分を設ける

また、通路幅の目安は以下の通りです。

• 車椅子の利用者が通れる最低幅：90cm

• 松葉杖利用者が通りやすい幅：120cm

• 車椅子利用者と人がすれ違える幅：140cm

• 車椅子同士がすれ違える幅：180cm

さらに、車椅子の方が180度回転するには、140cm × 170cmほどのスペースが必要です。

設計段階でこれらを考慮しておくことで、実際に使いやすいお店づくりが可能になります。

「誰にでも優しいお店」にするために

バリアフリー対応というとハード面（スロープ、通路など）を思い浮かべがちですが、実はソフト面の配慮も大切です。

例えば、通路が広くても、物を置いて通れなくなってしまうことがあります。

このような事態を防ぐためにも、従業員への教育が必要です。

お客様が安心して来店できるよう、日々の整理整頓やお客様への気配りを徹底することが求められます。

バリアフリー対応の店舗設計もおまかせください

私たちクリアデザインでは、東京渋谷区を拠点に、飲食店専門の店舗設計を行っています。

お客様や従業員の動線、使いやすさまで考慮した「人間中心設計」をコンセプトに、お店づくりをお手伝いしています。

バリアフリー対応の店舗設計についても豊富な実績がありますので、ぜひお気軽にご相談ください。