COLUMNコラム

飲食店に食券機を導入すべき?メリット・デメリットと判断のポイント

注文スタイルの選択が店舗運営を左右する

最近では、ラーメン店や定食屋を中心に「食券制」を導入する店舗が増えています。
人手不足が続く飲食業界において、省力化を図る方法として注目される仕組みですが、実際には「便利そうだけど本当に良いのか?」と悩まれるオーナー様も多いのではないでしょうか。

この記事では、食券機を導入するメリット・デメリットを整理し、店舗運営においてどのように判断すべきかを考えていきます。
これから飲食店を開業しようとお考えのオーナー様は、ぜひご一読ください。

食券制のメリット:業務の効率化とミス防止

1. 人件費を抑えられる

注文を取るスタッフが不要になるため、ホールの人員を最小限に抑えることができます。
人件費は飲食店経営における大きなコスト要因なので、それが削減できるのは経営面でも大きな利点です。

2. オーダー・会計ミスの防止

忙しい時間帯には、どうしてもオーダーや会計ミスが発生しやすくなります。
しかし、食券機ならお客様自身がメニューを選び、そのまま支払いまで完結するため、こうした人的ミスをほぼゼロにすることが可能です。

3. 衛生面の向上

直接現金をやり取りする場面が少なくなることで、手指の衛生状態を保ちやすくなります。
現金、とくに小銭には多くの人の手が触れており、雑菌が付着していることも。調理や配膳に集中する飲食店では、衛生面の配慮も大切です。

食券制のデメリット:おもてなしの距離感が遠くなる?

1. 接客の機会が減る

スタッフとお客様のやりとりが減ることで、店舗の印象やファンづくりに関わる“接客の魅力”を活かしにくくなることがあります。
とくに常連化を狙う店舗では、お客様との距離感がポイントになるため注意が必要です。

2. 食券機前の混雑・ストレス

食券機が一台しかない場合、購入待ちの列ができることも。
また、後ろに人が並ぶと焦ってメニューを決められず、結果として選びたかった料理を選べなかった、という不満につながることもあります。

店の運営スタイルに応じた選択が大切

食券機には業務効率化という大きなメリットがありますが、一方で“接客の質”という面では工夫が求められます。

たとえば、「注文は機械で簡単に済ませたい」というお客様が多い立地・業態であれば、導入の恩恵は大きくなります。
反対に、常連客との関係性を重視したい店舗では、注文対応の時間も接客の一部と捉えた方がよいかもしれません。

つまり、食券機の導入は単なる設備投資ではなく、「店舗のまわし方」に直結する要素のひとつと言えるでしょう。

店舗設計でできる“まわし方”の工夫とは?

私たちクリアデザインでは、単に空間をつくるだけでなく、店舗の運営スタイルに応じた動線設計やレイアウトもご提案しています。

「食券機を置く位置はどこが最適か?」「スタッフの導線と重ならないようにするには?」といった細かな工夫が、店舗全体の運営効率とお客様の満足度に大きく関わってきます。

東京渋谷区を拠点に、飲食店の店舗設計に特化したノウハウを持つクリアデザインでは、オーナー様の理想の営業スタイルに合わせたご提案を行っております。

新店舗の開業をご検討の際は、ぜひ一度、店舗設計のクリアデザインにご相談ください。