COLUMNコラム

犬も人もリラックスできる空間に|ドッグカフェ開業で押さえておきたいポイント

コロナ禍以降、ペットを家族として迎える人が急増し、それに伴って「犬と一緒に楽しめる場所」のニーズも高まっています。その代表例がドッグカフェです。愛犬と一緒に食事ができる場所として、地域のコミュニティにもなり得る存在です。

とはいえ、ただ「犬OK」にするだけではうまくいきません。
犬も人も快適に過ごせる空間をつくるには、いくつかの工夫と準備が必要です。

この記事では、ドッグカフェの開業に向けて知っておきたい運営のポイントを解説します。
これから店舗を立ち上げたいと考えているオーナー様は、ぜひご参考ください。

安心して過ごせる空間にするための「ルールづくり」

ドッグカフェには、犬連れのお客様が日常的に訪れます。そのため、お客様全員が安心できる環境を整えることが第一です。

特にトラブルを防ぐためには、以下のような基本的なルール設定が欠かせません。

  • 混合ワクチン・狂犬病予防接種を受けている犬のみ入店可

  • ヒート(発情期)中の来店はお断り

  • 店内ではノーリード禁止(リード着用必須)

  • 「おすわり」「まて」など、基本的なしつけができている

ルールは入口やホームページ、SNSなどでもしっかり掲示し、事前に来店される方に理解してもらえるようにしておきましょう。

犬にも飼い主にも嬉しい「メニューづくり」

ドッグカフェには大きく分けて2種類あります。
1つは人間用のメニューのみを提供するお店、もう1つは犬用メニューもあるお店です。

もし犬用メニューを提供するなら、使用する食材の安全性には特に注意が必要です。
犬に与えてはいけない食品(ネギ類やチョコレートなど)を避けるのはもちろん、消化に負担がかかる食材やアレルギーへの配慮も求められます。

飼い主の安心感につながる工夫として、以下のような取り組みも効果的です。

  • 使用素材を明記したメニュー表を用意する

  • 犬用レシピカードを提供する

  • 記念日や季節イベント用の犬用スイーツを販売する

また、飼い主側の食事メニューにも気配りが必要です。
愛犬から目を離さずに食事をしたいという方が多いため、片手で食べられるサンドイッチやスイーツ類を中心に展開すると喜ばれます。

「ドッグカフェ+α」の工夫でリピーターを増やす

ドッグカフェをより魅力的な空間にするには、飲食以外の要素も掛け合わせてみましょう。
たとえば、次のようなサービスを併設することで、他店との差別化が可能になります。

  • ペットグッズ販売(おやつ・ウェア・おもちゃ など)

  • ドッグランスペースの設置

  • トリミングサービスとの併設

  • ペット撮影会やしつけ教室などのイベント開催

「愛犬と一緒に楽しめる時間」を提供することで、単なる飲食の場を超えた価値ある空間として認識され、リピーター獲得にもつながります。

開業前から「犬に優しい空間設計」を意識しよう

ドッグカフェの運営では、メニューやルールだけでなく、空間そのものの快適性が大きなカギを握ります。

たとえば――

  • 床は滑りにくい素材を選ぶ(犬の足腰への負担軽減)

  • 席の間隔を広めに取ってトラブル防止

  • 犬用の水飲みスペースや排泄エリアを設ける

  • ペットカートを置ける広さを確保する

こうした配慮があることで、「また来たい」と思ってもらえるお店づくりが実現できます。

東京渋谷区を拠点に活動する店舗設計のクリアデザインでは、飲食店に限らず、ペットと人が共に過ごせる空間設計のご相談も承っております。

「人にも犬にもやさしいカフェをつくりたい」とお考えのオーナー様、ぜひお気軽にご相談ください。