COLUMNコラム
「お肉の焼ける匂い」はどこまで届く? クレームに繋がらないための対策とは
お客さんには「いい匂い」だけれど・・・
とある炭火焼肉店を思い浮かべてみましょう。
炭火の上にジューシーなカルビをジュージューと焼き、香ばしい匂いが立ち込め、食欲をそそります。
まさに、それが焼肉の醍醐味の一つでもありますが、その匂いというのは少なからず外にも出て行きます。
今までに、焼肉店のそばを歩きや自転車で通りすぎただけでも「焼肉のにおいがする」と思われた方も少なくはないはずです。
もちろん、お腹が空いていて、「焼肉が食べたい」と思っていればそれはいい臭いになるのですが、そうでない方もいらっしゃいます。
特に、近隣住民の方は、その臭いを毎日嗅いでしまうため、不快に思っている方も多いようです。
このように、食欲をそそる「お肉の焼ける匂い」というのは誰にとってもいい匂いというわけではなく、最悪の場合、クレームにもつながりかねません。
対策に
気を付ける必要がある「お肉の焼ける匂い」
環境省水・大気環境局大気生活環境室がまとめた「臭気対策マニュアル」によると、焼肉・ホルモン店における「お肉を焼く時のにおいや油煙」は悪臭苦情ランキングの1位となっています。
もちろん、これはホールと厨房のどちらで焼くのかによって違うとは思いますが、これから焼肉屋や鉄板ダイニングなどを出店されようとしている方には寝耳に水な情報かもしれません。
厨房排気などを工夫し、匂いをコントロールするには
臭い対策として油煙除去装置を設置することで解決しようとしている方もいるかもしれません。
実際にそれをされている店舗ももちろん多いのですが、実質的に「におい」ということに関して言えば、油煙除去装置等では対応できないというのが実情です。
対策として有効なのが、「臭気発生作業の内容変更・中止」、「排出口の高さや向きの変更」、「脱臭装置以外の装置の設置」などががあります。
「臭気発生作業の内容変更・中止」に関しては、現在している作業内容を変えるなどです。
焼肉店などでは、夜間営業をやめるなどは厳しく、「お客様に焼いてもらう」こと自体がサービスの一つでもあるので、なかなか厳しいとは思いますが、仕込みの際など、夜間以外の昼間に行うなどの対策ができると思います。
「排出口の高さや向きの変更」に関しては、例えばビルの1階い焼肉店などを経営しているのだとしたら、それをそのまま1階の厨房排気から出すのではなく、排気ダクトをビルの屋上まで延長して、排出口の方向も近隣ビルに向かないようにするなどの工夫が出来ます。
「脱臭装置以外の装置の設置」で言えば、吸着式脱臭装置や前処理用グリスフィルターを油煙除去装置とともに使えば、より脱臭効果が上がります。
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