COLUMNコラム

レストランで従業員とお客様のコミュニケーション活性化。オープンキッチンのすすめ

豊かな体験を生み出す店舗デザイン

先日、丸の内TOKIAにあるresonanceというおしゃれな店舗を訪れました。大きな窓ガラス、非常に広々とした空間設計、モダンなデザインと、いかにも現代的なテイストのレストランで、非常に居心地よく食事ができました。

なかでも印象的だったのが、オープンキッチンを取り入れていた点です。シェフが調理する様子を楽しむことができるだけでなく、シェフとのコミュニケーションによって、食の体験が豊かになるのを実感することができました。

コミュニケーションの活性化に役立つオープンキッチン

オープンキッチンといえば、シェフとお客様との距離が近くなることが特徴の一つです。そのため、シェフとお客様とのあいだに双方向のコミュニケーションが起きやすくなる傾向があります。

たとえば、2014年にミシュランで星を獲得したシカゴのアメリカ料理店「EL Ideas」は、オープンキッチンでシェフと会話が楽しめることで知られています。独創性やこだわりなど、シェフがお客様に料理のインスピレーションやストーリーについて伝えるなど、料理がきっかけとなって会話が生まれています。

逆に、シェフはお客様の声をダイレクトに受け取ることが可能です。料理を口に入れたときの表情の微妙な変化も感じ取ることができるなど、クローズドキッチンでは決して得られないフィードバックがあるというわけです。

従業員同士のコミュニケーションの円滑化にも有効

オープンキッチンは、従業員とお客様だけでなく、従業員同士のコミュニケーションの円滑化にも役立ちます。たとえば、キッチンからホール全体が見渡せるようなレイアウトの場合、シェフがホールの混雑具合やホールスタッフの稼働ぶり、食事の進行具合を把握することができるため、オペレーションが格段に進めやすくなります。

また、カウンターを備えた寿司屋や天ぷら屋のように、オープンキッチンのあるレストランでは、できあがった料理をシェフ自らお客様にサーブすることも可能です。従業員のオペレーションのスムーズ化だけでなく簡素化も実現するため、人件費の削減にも有用な場合があります。

理想とする店舗像を実現するオープンキッチンというアイデア

オープンキッチンにはさまざまなメリットがありますが、コミュニケーションを生み出す装置として極めて重要な意味を持っています。寿司屋や天ぷら屋など、日本では古くから飲食店にオープンキッチンが取り入れられてきました。そこで生まれる貴重なコミュニケーションは、お客様と食の体験を豊かにするだけでなく、フィードバックという形で、飲食店のサービスの質を向上させることにも貢献しています。

オープンキッチンと一口にいっても、さまざまなプランが考えられます。クリアデザインでは、理想とする店舗像を実現するうえで最適なアイデアをご提案させていただきます。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。