COLUMNコラム

【お客様から考える】飲食店のコンセプト設計① 「誰でも楽しめる店」は成功するか。

店舗設計は「食べる前から気持ちよくなれるか」が大切

「食」は人間にとって最も普遍的な楽しみです。
その「食」を提供するレストランを考えていく上で、様々なアイデアやコンセプトがあるでしょう。
そんな中、飲食店は美味しい料理を提供するだけではなく、お店全体の雰囲気や「自分のための空間、お店」であると感じてもらうことで、多くのリピーターを作っていくことができます。

しかし様々な可能性がある中で、どのようなお店が成功しやすいと言えるのでしょうか?

ひとつ言えることは、「誰でも楽しめる店」が成立しやすい店舗のジャンルだということです。あまりにも設定がニッチすぎると多くの顧客を逃してしまいます。
そのため、多くのお客様に受け入れられるお店はさらに多くのリピーターや口コミが発生するため、比較的成功しやすいと言えるでしょう。

ペルソナの重要な領域、ペルソナに依らない領域

ここでは、飲食店の内装設計時に重要になる事項について紹介していきたいと思います。

それに大別すると2つ、「ペルソナの重要な領域」と「ペルソナに依らない領域」というものに分けることができます。

ペルソナの重要な領域

ペルソナというのは要するに「来店する顧客」ということになります。
そして、ペルソナの重要な領域というのは特定のターゲットに対して大きな関係性がある要素になります。
さてペルソナの重要な領域として挙げられるのは以下の4つとなります。

立地

どこに店を立てればいいのかによって、ターゲット層が大きく異なってきます。

営業時間

ペルソナの種類により、いつ営業するのかということは来店数や売り上げに関わってくるでしょう。

料理のジャンルや内容

特定のペルソナに対してどのようなジャンルの料理を出すのかも大事な要素です。

店員の属性

どのような従業員を雇うかによってその店のカラーが決まってくるため、特定のペルソナに合わせたターゲッティングが必要となるでしょう。

ペルソナに依らない普遍的領域

ペルソナに依らない普遍的領域とはつまり、「どのような顧客であっても重要な要素」となります。
もちろん以下に限りませんが、例えば以下の3つなどが挙げられます。

そもそものホスピタリティ

そもそものホスピタリティというのは店の場所やどのようなジャンルの店を出すのかということよりも前の大前提として、接客業において普遍的に大切なことです。

導線の快適さ

店をどのような設計にするか、居心地のいい設計かどうかも特定のペルソナに関わらず大切なことです。
これに関しては一部、若者のほうが狭い通路を苦にしづらいなどペルソナに依存する領域もありそうですが、これもペルソナを想定する前に考えていかなくてはなりません。

バリアフリー性

ハンディーキャップの方も含め、全ての方に来ていただくために、バリアフリーかどうかも非常に 大切なこととなります。

まとめ

全体として、成功しやすい「誰でも楽しめる店」を目指すためには「ペルソナの重要な領域」よりもむしろ普遍性のある「ペルソナに依らない領域」の方が重要な要素となってきます。
つまり、店作りをしていく際には後者の方をベースとしてコンセプト、出店計画など練り上げていくのがベストといえるのです。