COLUMNコラム

【離職率の低下を防ぐ】アルバイト従業員の満足度を上げるには?

飲食店の離職率が多い理由

飲食店では社員だけなくアルバイト従業員の力を借りることが少なくありません。ところが、産業別に見ても、とりわけ飲食店ではパート労働者不足が深刻となっています。厚生労働省によると、平成30年5月および8月の調査では、人手不足を感じている事業所の割合が「宿泊業,飲食サービス業」でもっとも多くなっています。農林水産省の調べでも、「飲食店・宿泊業」の欠員率は全産業と比較して2倍以上の数字となっています。

その大きな理由の一つとなっているのが離職率の高さです。農林水産省が平成30年3月に発表した「外食・中食産業における働き方の現状と課題について」によると、「宿泊業,飲食サービス業」の離職率は50.2%とトップという結果に。労働時間が長い、作業環境が過酷といった労働環境の改善のほか、労働意欲や職業意識の向上などの課題があるとしています。

アルバイト継続のために飲食店側が気をつけるべきポイント

アルバイトに長く働いてもらうためにも、まずはあらゆる産業で進められている働き方改革に取り組み、労働環境の改善に努める必要があるでしょう。

京都で国産牛ステーキ丼専門店を展開している「佰食屋」では、1日100食を売り切ったら営業を終了するという取り組みを実施。100食が完売すれば、早く仕事が終わっても給料が支払われるため、スタッフのあいだで高いモチベーションを維持させることに成功しています。ほかにも、面談時に希望する勤務時間・日数などをヒアリングしてシフトに反映させるほか、フレックスタイム制(子供の送迎時間に合わせての出退勤が可能など)も導入するなど、働き方改革に積極的です。

IT化を進めるのもよいでしょう。たとえば、完全キャッシュレス化を導入すれば、アルバイト業務の負担は大幅に軽減されます。加えて、インバウンドの流入も見込めるほか、レジ締めや報告書作りなど営業後の作業の簡略化にも結びつくなど、店舗運営全体の効率化につながるメリットもあります。

業務に対して高いやりがいを感じてもらうことも離職率を改善するうえで有効です。求職活動中のユーザーを対象に実施されたあるアンケートによると、20代の飲食店員が転職を考えている理由として最も多かったのが「技術力向上のため」で、全体のおよそ5割以上を占める結果に。このことは、アルバイトにも高い技術を身につけられるよう業務形態を整えることで、離職率を抑えられる可能性を示唆しているといえるでしょう。アルバイトのスキルアップは、サービスの品質向上、ひいては顧客満足度にもつながるはずです。

お客様だけでなく従業員にとっても居心地の良い空間作りを

アルバイトの離職率の低下に取り組むことは、店舗運営の効率化に取り組むことと同義であり、利益率や売上に直結しています。クリアデザインでは、「人間中心設計」のコンセプトのもと従業員が働きやすい空間作りにも力を入れています。新店舗出店をお考えのオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。