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ちょうど良いバランスは?「差尺」から考える椅子の選び方

内装デザインやインテリア、動線の確保など……飲食店の空間において意識すべきことは山ほどありますが、食事する上で快適であることは必須条件。意外と見落としがちなのが、テーブルと椅子のバランスです。今回は、「差尺」から考える椅子の選び方についてご紹介します。

「差尺」とは?

椅子とテーブルの高さの最適なバランスを知る上で重要なのが、「差尺(さじゃく)」です。あまり聞き馴染みのない言葉で、どんなものか分からないという方も多いですよね。

「差尺」とは、テーブルの天板と椅子の座面の高さの差のこと。使う人の身長や利用シーンなどによって適切な差尺は異なりますが、一般的な飲食シーンで最適な差尺は「(身長×0.55)÷3」です。平均的な大人の身長なら、28~32cmくらいが目安となります。基本的に大人の身長に合わせるようにして、身長の低い方やお子様向けに調整できる対策を用意しましょう。例えば椅子に座布団や円座クッションを置くだけでも、5~10㎝は高さを調整できます。

利用シーン別の目安

食べやすい姿勢を保つための天板と座面の差尺は、利用シーンによって異なります。食事をメインとするレストランや飲食店の場合、差尺の目安は「250〜300mm」です。座面が木材や樹脂など、クッション性がなく沈み込まないものは「270~300mm」、クッション性があるソファなどは「250~270mm」あたりを目安にしましょう。

軽食や飲み物を楽しむカフェだと、食事のしやすさだけでなくゆったりくつろげるかどうかも重要です。一般的な高さのテーブルだと差尺は「150~250mm」、ローテーブルの場合は「0mm~150mm」を目安にすると良いでしょう。

差尺が大きすぎると腕を上げながら食事をする体勢になり、食べづらくなります。テーブルの奥のものが取りづらく、たくさんの料理を並べる飲食店では不便でしょう。逆に差尺が小さすぎると、顔からテーブルまでの距離が遠くなるため前かがみの姿勢になってしまいます。椅子の高さは、座った時にかかとが床に付くくらいだと体の負担が減り、食事しやすくなります。身長によってジャストな高さは変わりますが、おおむね40cm前後が目安です。快適に食事ができるよう、利用シーンに合わせた椅子とテーブルを選び、差尺を調整しましょう。

快適に食事ができる飲食店に

今回は、「差尺」から考える椅子の選び方についてご紹介しました。食事しやすい快適な姿勢を保つために、覚えておきたい差尺。椅子が高すぎても低すぎても食事しづらくなるため、差尺がちょうど良いバランスとなる椅子を揃えましょう。

クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。