COLUMNコラム
洗練された飲食店に。漆喰壁の魅力と注意点
空間の中で大きな面積を占める壁の素材は、飲食店の印象を左右する重要なポイントです。壁材にもさまざまな種類がありますが、近年人気が高まっているのが「漆喰」を用いた壁です。自然由来で体に優しく深い味わいのある漆喰は、飲食店の空間を魅力的にしてくれます。今回は、漆喰壁の魅力と注意点についてご紹介します。
漆喰とは
そもそも漆喰とは、どのような素材なのでしょうか。漆喰は、「水酸化カルシウム」を主原料とした塗り壁材です。水酸化カルシウムは、石灰石を焼いて水を加えてできた素材で、「消石灰」とも呼ばれます。水酸化カルシウムの元となる石灰石は、サンゴ礁から生まれます。サンゴ礁が長い時間をかけて変化し、地殻変動などで隆起すると「石灰鉱脈」という陸地になります。その石灰鉱脈から採掘されるのが石灰石です。
漆喰は古くからお城や武家屋敷の壁に使われており、歴史のある壁材です。室内の壁だけでなく、天井や外壁などあらゆる場所に使えます。
漆喰の魅力
漆喰の大きな魅力は、100%自然由来で身体に優しいことです。アレルゲンとなる化学物質を放出することはほぼなく、他の建材から排出されたホルムアルデヒドなどのアレルゲン物質を吸着・除去する働きもあると言われています。多くのお客様が食事をする場の壁材として、安心して使用できます。
また調湿効果に優れており、雨季は湿気を吸収し、乾季は湿気を放出してくれます。ちょうど良いバランスの湿度で、快適に過ごせます。
耐久性・耐火性が高いことも飲食店としては大きな魅力です。漆喰は古くから防火対策に用いられてきたほど、不燃性が高い素材です。万が一火災が発生しても、有害なガスが発生しません。
漆喰を取り入れる注意点
漆喰を取り入れるデメリットとして、施工に手間と時間がかかる点があります。その分コストも高額になりがちなため注意が必要です。
また、施工手順の問題や下地の状態、環境の影響などによりひび割れが起きる可能性もあります。ひび割れが起きた場合は、薄く上塗りすることで対処が可能です。
漆喰を取り入れてナチュラルでおしゃれな空間に
今回は、漆喰壁の魅力と注意点についてご紹介しました。自然由来の漆喰は、身体にやさしいだけでなく、漆喰ならではの質感や風合いでおしゃれな雰囲気を演出してくれます。塗り方によって和洋さまざまな空間にマッチするため、飲食店にぴったりな壁材です。
クリアデザインは、設計から施工までを一貫して請け負う店舗設計事務所です。「人間中心設計」をコンセプトに、オーナー様の夢やこだわりを叶えつつも、飲食店としても機能性や社会性なども兼ね備えた設計プランをご提案しています。無料でご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。