COLUMNコラム
居心地を左右する飲食店の音環境|BGMと音の響きを考える
飲食店の居心地というと、内装のデザインや照明、椅子の座り心地などが思い浮かびますが、意外と見落とされやすいのが「音」です。
周りの声が響いて会話が聞き取りにくいお店や、反対に静かすぎて話し声が周りに筒抜けになってしまうお店では、お客様はゆったりと過ごすことができません。音の環境は目に見えない分、設計段階から意識しておくことが大切です。
この記事では、飲食店の音環境で気をつけたいポイントと、BGMの考え方をご紹介します。
これから飲食店を開業されるオーナー様は、ぜひご参考ください。
飲食店の居心地は「音」にも左右される
飲食店には、お客様の会話、食器の音、厨房の調理音、BGMなど、さまざまな音があふれています。
適度なにぎわいはお店の活気を伝えますが、音が響きすぎるとお客様は声を張らないと会話ができなくなり、疲れを感じやすくなります。一方で、空間が静かすぎると、隣の席の会話が聞こえてしまい、落ち着かないと感じるお客様もいます。
お店のコンセプトに合った「ちょうどよい音の環境」をつくることが、居心地の良さにつながります。
音環境で気をつけたいポイント
音の環境は、内装の素材や配置によって大きく変わります。
音の響きすぎを抑える
コンクリートやタイル、ガラスなどの硬い素材は、音を反射しやすい特徴があります。スタイリッシュな空間になる一方で、店内の音が響きやすくなります。
天井や壁の一部に吸音性のある素材を取り入れたり、ファブリックの椅子やカーテンを組み合わせたりすることで、響きを抑えることができます。デザインと音のバランスを考えて素材を選ぶことが大切です。
厨房や設備の音に配慮する
食器洗浄機や製氷機、換気扇、空調の室外機などは、位置によっては客席まで音が届きます。
音が出る機器は客席から離して配置したり、壁や扉で区切ったりするなど、設計段階で工夫しておきましょう。
席の配置で会話のしやすさを考える
席と席の距離が近いと、隣の席の会話が聞こえやすくなります。
低めの間仕切りや植物、棚などで軽く区切るだけでも、会話の聞こえ方や居心地は変わります。商談や記念日など、落ち着いた利用が多いお店では特に意識したいポイントです。
外からの騒音も確認する
交通量の多い道路沿いや繁華街の店舗では、外の音が店内に入り込むことがあります。
物件を内見する際には、営業する時間帯の周辺の音も確認しておくと、窓や入口まわりの対策を検討しやすくなります。
BGMの考え方
BGMは、お店の雰囲気をつくるだけでなく、他の席の会話をやわらかく包み込む役割も果たします。
ジャンルや音量は、お店のコンセプトや時間帯に合わせて選びましょう。また、スピーカーの位置によって、特定の席だけ音が大きくなってしまうこともあるため、店内全体に均一に音が届くように配置を計画することも大切です。
なお、店舗でCDや音楽プレーヤーを使ってBGMを流す場合は、著作権の手続きが必要になることがあります。個人向けの音楽配信サービスは利用が個人的な範囲に限定されている場合もあるため、各サービスの利用規約を確認し、業務用BGMサービスの利用なども含めて検討しましょう。
まとめ
飲食店の音環境は、お客様の居心地を大きく左右する要素です。素材選びによる響きの調整、設備の音への配慮、席の配置、外部の騒音対策、BGMの選び方やスピーカーの配置まで考えることで、お客様が会話と食事を楽しめる空間につながります。
店舗設計のクリアデザインは、東京渋谷区を拠点におく設計事務所として、見た目のデザインだけでなく、音や光を含めた居心地の良い空間づくりをご提案しています。「また行きたい」と感じてもらえる飲食店づくりをサポートいたします。
無料でご相談も承っておりますので、店舗設計に強い設計事務所をお探しのオーナー様は、ぜひ一度クリアデザインまでご相談ください。