COLUMNコラム
飲食店の店名の決め方のポイントと注意点
飲食店の店名を決める際に押さえておくべきポイント
「店名のない飲食店」という、少しうがったものも含め、どの飲食店にも必ず付いているのが店名です。各オーナー様は、それぞれ相当な思いを込めて名付けているはずですが、一度決めてしまうと気軽に変更することはできないので、店名は慎重に決める必要があります。
店名を決めるうえでもっとも重要といえるのが明確なコンセプトを設定することです。業態をよく理解し、ターゲットを見定めたうえで、ふさわしいネーミングを与える必要があります。たとえば、20代の女性をターゲットにしたモダンなしつらえの、寿司を中心とする和食店を開業する場合、以下のうち、どちらが適切でしょうか。
・sushi-dining 星の
・寿司割烹 星野
どちらも読み、音は同じですが、印象はまるで異なります。20代の女性をターゲットとするのであれば、モダンな雰囲気で気軽にいろんなシーンで利用できそうな「sushi-dining 星の」が適しているといえます。名前から受ける印象と料理、店内の空間、サービスの内容など、すべてに統一感がなければ、お客様を戸惑わせてしまうことになってしまいます。コンセプトをいかに具体的な店名に落とし込んでいくかが重要といえるでしょう。
とはいえ、わかりやすさが損なわれてしまうといけませんので、ショルダーネームをつけるのがおすすめです。ショルダーネームとは、「sushi-dining」「寿司割烹」のほか、「イタリア料理」「個室居酒屋」といった、いわばお店の肩書きです。これを見れば、どんな料理を出すお店なのか、またどんな雰囲気の中でどのようなサービスを受けることができるのかを想像しやすくなるというわけです。
店名を決定する際には商標調査が欠かせない
店名を決定するうえでぜひおすすめしたいのが商標調査です。商標調査とは、検討しているのと同じ店名がすでに出願・登録されているかどうかを確認することをいいます。全国に何十万とある飲食店のうち、同じ店名を名乗るケースは少なくありません。これといった店名を思い付いたら、すぐに開業に向けて作業を進めたいところですが、まずは商標調査したうえで、登録されていなければ早めに商標登録しておくとよいでしょう。
商標侵害したまま営業してしまうとどうなる?
とくに小規模な店舗の場合、仮に同じ名前があっても大丈夫だろうと考えられがちですが、商標侵害したまま営業するのは危険です。というのも、運営が軌道に乗り出した頃に突然、商標権を持つ同業者から商標侵害通告を受け、店名を変更せざるを得なくなるというケースが少なくありません。店名だけでなく、商標が表示されたものはすべて使用できなくなるため、大きな損害となる可能性があります。最悪の場合、損害賠償請求されるケースもあるため、商標侵害は避けるのが得策です。
簡易的な商標調査であれば、特許庁の特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」から簡単に無料で行うことができます。ぜひチェックしてみるとよいでしょう。
コンセプトの立ち上げからサポート
はじめに指摘した通り、飲食店の運営を成功に導くためには、明確なコンセプトが欠かせません。クリアデザインでは、コンセプトの立ち上げから万全の態勢でオーナー様をサポート。新店舗出店や改装をお考えのオーナー様はぜひお気軽にご相談ください。