COLUMNコラム
知らないと損!「食欲」と「BGM」の深い関係性
BGMで食欲が左右されるという真実
普段何気なくかけているBGM。しかし、そのBGMでお客様の食欲も左右している、という事実をご存知でしたでしょうか。
飲食店におけるお客様の満足度を上げるためには、「味覚」「視覚」「嗅覚」「触覚」「聴覚」の五感にいかに向き合うかが重要ですよね。
そこで、今回はお店のBGMに焦点を当てて、理想の空間づくりについて考えてみたいと思います。
BGMの効果
リラックス効果
まず、BGMには「リラックス効果」を期待することができます。実際に音楽による効果が研究され始めたのは二十世紀に入ってからですが、古代中国やギリシャなどでは、音楽が精神療法の一つとして利用されていたことが史実に残っており、精神の安定や、ストレスの軽減といった効用があることがわかっています。[1]よって、飲食店においても、例えば、初対面同士の食事会であったとしてもBGMによってリラックス効果を得ることができたり、カップルの距離も縮まるなど、飲食店においても音楽の精神的な効果は大いにあると言えるでしょう。
マスキング効果
「マスキング効果」とは、ある周波数帯で音を発生させることによって、別の音を聞き取りにくくする効果のことを指します。よって、調理の音や、他のお客さんの話し声などの雑音や騒音を消してくれるため、お客さん同士の会話の心地よさをあげることに貢献してくれます。
音で人の食欲は左右されるのか?
音のテンポ
実は、音楽のテンポが食事のテンポも左右することがわかっています。早いテンポの音楽を聴くと、口に食事を運ぶ回数が増えるので、お店の回転率をあげたい場合などに有効です。主に、ファストフード店などで使われています。
逆に、スローテンポの音楽を聴くと、少量で満足感を与えるとされているので、落ち着きのある食事空間を生み出すにはスローテンポの曲をBGMにすると良いでしょう。
音の大きさ
また、音量も食欲を左右します。思い出してみて欲しいのですが、飛行機などに乗っているときにあまり食欲が出づらいと感じたことはありませんか?実は、人間は大きい音のところでは食欲が減退すると言われています。結果として音量の大きい空間では濃い味を好むようになるとの見方もあります。提供する食事の内容や、目指す空間によっては大きい音量でBGMを流すのも一つかもしれませんが、あまりおすすめはできません。
音の高低
さらに、音の高低が味覚にも影響を与えることがわかっています。
音楽が高音だと甘みが、低音では苦味が感じられるという研究もあります。これは「多感覚知覚」によるものとされています。この「多感覚知覚」とは、人間は目や鼻、耳や舌などから入ってきた情報をそれぞれ単独ではなく、同時に処理する性質を持つことを指します。食品の色に食欲を左右されることを知っている人は多いかもしれませんが、耳から入ってくる情報にも左右される、というのが、この「多感覚知覚」によるもの、ということです。
飲食店で大切なお店づくり
飲食店を開業するにあたって、今回ご紹介したように、何をBGMに設定するかなど、細かい配慮や選択もお店の空間イメージを大きく左右します。
BGMで空間演出にこだわりを出すのはもちろんのこと、やはり内装の設計段階から、オーナー様が理想とする空間やデザインを実現しておくことがベストです。
クリアデザインでは、機能性を兼ね備えつつも、これまでの実績を元に、デザインにもこだわった社会性の高い「人と人が豊かになる」飲食店づくりに貢献してまいりました。
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