COLUMNコラム

テナント選びの前に考えておきたい「個室」のこと

飲食店の体験を変える「個室」について

高級料亭や、接待に使えるお店、グリルダイニングなど、新店舗出店をお考えのオーナー様は2店舗目出店に関して個室を検討されている方も多いかと思います。

しかし、「お客様にごゆっくり食事を楽しんでいただきたい」、「大事な話をする場面にも使っていただけるようにしたい」、「家族連れでも安心して食事いただけるように個室を設けたい」と思っても、テナントによって実現性の難度が異なります。

今回は個室と半個室を対象に、個室スペースの設計について見ていきたいと思います。

個室を設けるならこんなテナント

個室を設けたい場合はテナント段階で考えておくべきことがあります。
まずはそのニーズに関してです。

もちろんコンセプトにもよりますが、例えばラーメン屋などで個室を作ったとしても、利用頻度としてそこまで高くならない上に、その分のカウンター席数を潰してしまうことになってしまうので、回転率が下がってしまい、売り上げ的にも逆効果となってしまいます。

やはり、個室を作るとしたら、「接待向け」の店、女子大生、OL、主婦をターゲットとした「女子会」が出来る店など、しっかりとコンセプトを達成するうえでそのニーズがあるかどうかを考えなくてはなりません。

また、個室を多く作るとなると、その分多くのスペースが必要となるので、その分もコストとしては上がってしまうでしょう。

衝立やすだれを用いて「半個室」も

個室と言っても大きく分けて2種類の個室があります。
一つは「完全個室」でもう一つが「半個室」となります。

「半個室」とは大きな空間にすだれなどを垂らして、個室風にしたものとなります。
すだれの他にも、壁の一部を抜いた、デザインを重視したものも半個室となります。
「完全個室」はそれ以外の通常通りしっかりと壁で仕切られた個室になります。

半個室には多くのメリットがあります。
まずは、設置のしやすさです。

基本的に設計の際には大きなホールを一つ作っておいて、後から好きなように、上からすだれなどをたらせばいいだけなので、非常に空間設計が楽になります。
後から変更したければ、すだれをかけ直せばいいので、非常に柔軟な空間設計が可能となります。

もちろん、作りとしても簡単になるため、施工期間、コスト面に関しても割安となります。

ただし、完全個室と比較した場合、顧客体験において、違いが生まれます。
すだれなどの場合は、隣の席の目隠しにはなるものの声などは筒抜けになり、人の姿も見えてしまう場合があります。

壁の一部が抜けているタイプの半個室も同様で、たまに、隣の人の姿がはっきりと見えてしまうことがあります。

どんな席があるかで変わる体験をトータルで設計します

飲食店における顧客体験はどんな席があるかで変わってきます。

私たちクリアデザインでは、お客様、従業員の動線設計も考えつつ、席のデザインも含め、オーナー様のコンセプトに沿わせながらトータルで店舗を設計していきます。

新店舗出店をお考えのオーナー様は是非一度、クリアデザインまでご相談ください。