COLUMNコラム
「労災」の基準を理解する。飲食店経営者が知っておきたいポイント
従業員も店舗も守る「労災」を理解する
飲食店のみならず、店舗を経営する上で問題となるもの、それは「労働災害」です。
これは業務中に起こるすべての災害となりますので、経営者にとっては、労災の知識は必須となります。
- 労災保険への加入
飲食店を経営する上で、ほぼ確実に従業員を雇うことになると思いますが、そうなった際にその従業員は「労働者」となるため、彼ら、彼女らに対して、100%、必ず労働災害保険、通称労災保険に加入させる必要があります。
これに関して、正社員はもちろん、アルバイトであっても変わりはありません。
飲食店で出てくる「労働災害」の判定基準
- 業務災害/通勤災害の2種類の例(飲食店での事例)
労働災害には大きく分けて2つあり、1つは業務災害でもう一つは通勤災害となります。
業務災害では労働現場での怪我や病気、ストレスに起因するうつ病などです。
通勤災害に関しては通勤中の事故などになります。
- 労災かどうかは労基署の判断で決まる
労災はあくまで、労働、業務中に発生した災害を対象としていますが、通勤中や業務中に起こった怪我や病気がすべてそれに該当するとは限りません。
それが労災かどうかを決めるのは第三者機関の 「労働基準監督署」で、ここが「労災認定」を出した場合に労災となります。
つまり、何か災害と思われる事態が発生した場合は、すぐに労働基準監督署に連絡する必要があります。
- 労災保険で支払われる給付金の額について
労災保険で払われる給付金の額はその種類によりまちまちです。
療養給付では怪我や病気が治るまでの治療費、休業補償給付では治療中で労働を休む場合の給与の6割が給付されます。
障害補償給付では怪我や病気の後遺症の重さに応じて給付され、傷病補償年金は災害発生から1年6ヶ月経過しても治癒できない際に給付されます。
介護が必要な方には介護保障給付、労災により、被害者が死亡してしまった場合は遺族補償給付、そしてその葬式費用の葬祭料が支払われます。
いずれにしても明確にいくらということではなく、かかる労災に付随して発生する費用に対して給付されます。
「労災」隠しを避ける
労災隠しをした場合、それは犯罪行為となり、労働安全衛生法に基づき、50万円以下の罰則を受けることがあります。
働きやすい環境でお客様をおもてなしする
もちろん、労働中に、労災が起こらないに越したことはありません。
とはいえ、起こってしまった時の対処をどのようにするかも、飲食店の経営者としては、大事なポイントです。
中でも業務災害を避ける際に、動線設計により解決できる側面もあるかと思います。
私たちクリアデザインは人間中心設計を行い、オーナー様の希望に答えながら、その上で、お客様のみならず、従業員のことも考えて、快適に働ける環境作りを実現していきます。
新店舗出店をお考えのオーナー様は是非一度、クリアデザインまでご相談ください。